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※青葉での販売は終了致しました。
塩漬け柿の葉でご用意致します。

〜古伝柿の葉ずし〜
宗助 夏期限定

つつむ

つつむ
日本人は包むのが好きです。たとえば「お心付け」、外国に行けばチップです。お心付けは必ず懐紙に包んだり、小粋な袋に入れたりします。おもてなしに対して感謝の「こころ」をそっと渡します。同じありがとうも日本人は必ず心を添えて表現します。その心を宿すのが「つつむ」文化。日本には平安時代から『折型』という礼儀作法があります。贈答の際に進物を紙で包む作法を日本人は大切に継承してきました。真心を込めて「つつむ」のは柿の葉ずしの柿の葉も同じ感謝と真心がおいしさとなって召し上がる方に伝わります。
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ナレと糀(こうじ)

海のない山間の貴重なごっつお、各家庭の味であった奈良の郷土料理、柿の葉ずし。季節を問わない奈良の名物として県外に出荷するため、平宗は様々な工夫をおこないました。流通が発達した今では、様々なところで食されるようになり、その一方で3日という消費期限は、保存やナレ(発酵)を不要なものにしてしまいました。ナレずしは御飯の中に肉や魚を漬け込んで乳酸発酵させ長期の保存をする為のいにしえの人々の知恵でした。さらに、ナレは菌の働きにより肉や魚を防腐から守るだけでなく熟成によって旨み成分を生成しカドが取れた独特のまろやかさを醸し出しました。
「宗助」はいにしえの人の知恵であるナレに、ネタの酸化を抑える酵素を生成する糀をつかい、従来の柿の葉ずしよりも鮮度や旨みが贈幅された日本食文化の原点ともいえる発酵エッセンスがつまった柿の葉ずしです。新鮮なものが簡単に手に入る現代だからこそ、あえて時間のかかるナレと糀で熟成させた旨みを提供する。これが平宗の大きな価値のひとつです。
※ごっつおとは、「ごちそう」という吉野地方の方言です。


桶は嫁入り道具

お母さんの味、おばあちゃんの味。それが一番おいしい柿の葉ずし。
「まだ、あかん!」
台所に声がひびく。作ってすぐに手を伸ばすと叱られる。翌日にならないと食べられない。じっと待つ。するとすしがナレ(熟れ)てくる。ギュっと密閉した箱の中で鯖の塩気と御飯の旨み、柿の葉の香りが渾然一体になり、えも言わぬまろやかなすしになる。
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※この箱は実際に各家庭で使われていたものを小さくしたものです 

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奈良県産柿の青葉

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名称未設定-1.jpg洞川ごごごろ水
米.jpg奈良県産ヒノヒカリ

夏期限定

柿の青葉があるこの時期にしか作れない商品です

名水百選吉野洞川、ごろごろ水使用

手にぎり

機械を使わず手で握ります

特製吉野檜のすし桶

密閉した「特製吉野檜桶」の中で、鯖の塩気、シャリの旨味、柿の葉の香りが渾然一体になり、えも言わぬまろやかな「すし」になります

ナレ

先人の知恵、「発酵」「糀(こうじ)」の力を借りてナレ(熟成)をさせています。鮮度を保持し旨味が増します

ご予約が必要な商品となっております
【受付店舗】
朱雀門店・西大寺店・郡山店・法隆寺店・上本町店・上本町駅ナカ店・なんば店・

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古伝柿の葉ずし 『宗助~そうすけ~』について

それは暑い暑い夏まつりの「ごっつお」でした
7月に山を越えて行商人が担いでやってくる熊野の鯖は             
吉野の山間では貴重な海の幸でした
腐らないように浜塩をされて、目を細める程「しょっかろう」なった
熊野鯖を皆でおいしく食べたい
そんな想いの中で先人たちの生活の知恵の中から
この自然の恵みに満ちあふれた素朴で滋味あふれる柿の葉ずしが誕生しました

柿の葉ずしはそもそも夏祭りの「ごっつお」として
各家庭で仕込みをし1週間から10日間かけて食べたと祖母が教えてくれました
すし桶に仕込んで重しをして、3~4日程経過すると乳酸発酵によって
酒の香りが漂い、鯖の旨みやごはんの甘味が増し糖分や塩分がなじんできます
それらが渾然一体となってまろやかに調和したもの
本来の柿の葉ずしとはそのようなものでありました

昭和に入り柿の葉ずしを商品として広く販売、流通させる為に
平宗はいろんな工夫をし、それまで各家庭の味であった郷土料理を
奈良の名物として県外にも出荷できる商品に仕上げました

それから既に50年以上が経過し柿の葉ずしを取り巻く環境は大きく変わりました
作れば作っただけ売れた大量生産大量消費の時代を経て
吉野のごっつおも大阪や東京のスーパーでも購入できるようになり
海の無い山間の貴重なごっつおも、いまや発酵という部分はほぼその面影はなくなり
単に「柿の葉にくるまれた押し寿司」となってしまい、
本来の柿の葉ずしの価値が伝わりにくくなりました

柿の葉ずしを商品として皆様に紹介させていただいた老舗として
いまこそ、原点に立ち返り、その価値を見直し、あらためて奈良のごっつおとして
唯一無二の価値のあるものに進化させなくてはなりません
新鮮なものは何でも簡単に手に入る現代だからこそ
あえて押しをきかせて熟成させた旨みの価値を今まで以上に味わい深く提供する
これが柿の葉ずしの老舗として平宗が今考える大きな目標です

この柿の葉ずしは、奈良の食文化の土台ともいえる発酵のエッセンスを
何とか今の柿の葉ずしに加えられないかと研究を重ね、たどり着いた一つの形です
発酵を促進させるための工夫を致しました
発酵のエッセンスをまとったこの柿の葉ずしは
従来の柿の葉ずしとは異なり、賞味期限の3日を経過をしても、ネタの酸化が
すすみにくくなり、またその瑞々しさも損なわれる事なく発酵した味わいを楽しむ事が可能になりました
そしてシャリ、米には奈良県産のヒノヒカリを、水は吉野の名水ゴロゴロ水を使い
半切りで酢を会わせ、ひとつぶひとつぶが潰れないように
カッターでシャリに切り目を入れる事なく、手でにぎってシャリ玉を形成しました

また寿司桶には吉野の檜を使い、昔吉野で使われていた桶と全く同じ形のものを
小さいサイズにして準備を致しました

見た目にも味わいにも他のすしとは全く違う価値を持った平宗の新しい柿の葉ずし
是非ご賞味下さい
                       
                           総本家平宗十代目 平井陽出一