平宗は江戸時代末期、文久元年(1861年)奈良県吉野町上市ですし、川魚、乾物の製造販売業の営みを始めました。今から約150年前のことです。
その後吉野かわ沿いに料理旅館を始め、鮎料理、山菜料理等を供しておりました。その中で料理の一品として吉野地方の各家庭で作られた柿の葉ずしを遠来の客に提供することから広く全国に柿の葉ずしが知られるようになりました。明治時代のことです。
その後、吉野から奈良県全域へ、関西全域へと販路をひろげ全国におなじみさんも随分増えました。山里の先人達の知恵を受け継いだ私共の先代、育みと発展には感慨深いものがあります。
今では奈良県ばかりでなく、私の知っているだけでも、大阪、京都、熊本、松江、長野、金沢、東京、仙台にも柿の葉ずしを製造販売する業者が生まれています。
古いだけが値うちではないと思いますが、先人の知恵に負けない心づもりで「総本家」というおこがましい名称を冠せております。
現在は吉野上市を本店とし、奈良店、西の京店、法隆寺店、朱雀店等を直営し、全国の駅構内や百貨店等にも出店しております。柿の葉ずしのみならず昔ながらの献上鮎ずし、平宗秘伝のタレを使った焼鮎ずし、独創的な万葉の色合いをこめた愛八師(はしきやし)等のおすしも喜ばれております。
また奈良店と吉野店では、鮎料理、おかいさん料理(茶粥)、懐石膳等も用意して、奈良町を散策される方や鮎釣りに来られる遠方の方の人気スポットにもなっています。